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◆兼六園とは?
・水戸偕楽園(かいらくえん)、岡山後楽園(こうらくえん)とならぶ日本三名園の一つ、兼六園。
兼六園は江戸時代の代表的な大名庭園として、加賀歴代藩主により、長い歳月をかけて
形づくられてきました。金沢市の中心部に位置し、四季折々の美しさを楽しめる庭園として、
多くの県民や世界各国の観光客に親しまれています。
・兼六園は、「廻遊式」の要素を取り入れながら、様々な時代の庭園手法をも駆使して総合的に
つくられた庭です。廻遊式とは、寺の方丈や御殿の書院から見て楽しむ座観式の庭園ではなく、
土地の広さを最大に活かして、庭のなかに大きな池を穿ち、築山(つきやま)を築き、御亭(おちん)や
茶屋を点在させ、それらに立ち寄りながら全体を遊覧できる庭園です。いくつもの池と、それを結ぶ
曲水があり、掘りあげた土で山を築き、多彩な樹木を植栽しているので、「築山・林泉・廻遊式庭園」とも
言われています。
・何代もの加賀藩主により、長い年月をかけて形づくられてきた兼六園ですが、作庭における基本的な
思想は一貫していたようです。その思想とは神仙思想。大きな池を穿って大海に見立て、そのなかに
不老不死の神仙人が住むと言われる島を配します。藩主たちは、長寿と永劫の繁栄を庭園に投影した
のです。最初の作庭者、5代藩主・綱紀(つなのり)は、瓢池に蓬莱(ほうらい)・方丈(ほうじょう)・
瀛州(えいしゅう)の三神仙島を築きました。また、13代藩主・斉泰(なりやす)も、霞ヶ池に蓬莱島を
浮かばせています。
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